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ネットのおもてなし ECでのユーザーエクスペリエンス(UX)

ネットのおもてなし ECでのユーザーエクスペリエンス(UX)

ネットでおもてなしで大切な要素として、ECでのユーザーエクスペリエンス(UX)があります。このUXを考えたコンテンツの作り方をご紹介いたします。

ECでのUXのコンテンツはどのように作ると良いのでしょうか?そこには予測とサプライズ、ベネフィットと言う3つのキーワードがポイントです。この中でいちばん大切なのは、ベネフィットです。ベネフィットキーワードをいかに見つけて、どこに設置するかでUXが変わってくるのです。今回は簡単にUXに優れたコンテンツの作り方です。

ECでもコンテンツマーケティングという言葉が注目され、さまざまなコンテンツをECサイトやブログ、SNSに情報を載せることが不可欠になってきました。このコンテンツをアップする時に、ただ単に載せるだけの場合とキーワードの細部まで神経が行き届いたコンテンツでは雲泥の差が出ます。極端な例で言えば、図1のアリエクスプレスの右上のカートボタンに注目してみてください。「カーと」と書かれていますよね?アリエクスプレスは私も使うECサービスで、商品も良いし、システムもUX・UIも良くできています。それになんと言っても「安い」です。靴下10足送料無料で500円 です!しかしながら、このサイトをいろんな方にお薦めしてもほとんど購入しません。サイトを見ながらその翻訳に笑い始める方もいらっしゃいます。商品やUX・UIがいくら良くても、たった一言「カーと」と書かれているだけで、不安になり購入しなくなってしまうのです。いかに言葉が大事かというのがわかります。たった1つのキーワードで購入するかどうかの判断になってしまうわけですから、商品やサービスの説明やコンテンツの言葉はとても重要だと言うことです。

つまり、そのECサイトの情報、コンテンツの一つ一つが、お客様にどれくらい安心感を伝えているかが重要だということになります。

ECでのユーザーエクスペリエンス(UX)「予測」

しかし、1つのコンテンツを作成するのに、1ヶ月や3ヶ月も掛かっていては店舗運営に支障をきたします。いかに早く、良質なコンテンツを作り出すかがポイントとなります。この良質なコンテンツを作り出すために、必要なコツが予測とサプライズ、ベネフィットになります。

1つ目の予測については、サイトを作る時にお客様の目線で考える必要があります。例えば、「カートボタン」を押したら、「カート」の中、つまり「買い物かご」の中に入って欲しいですね。このカートと買い物かごが同義語であると認知されていれば良いのですが、わからない方には「カート」だったら「カート」とし、「買い物かご」の方が分かりやすいお客様だったら「買い物かご」にしなくてはなりません。

クリックした時に予測したとおりの内容が表示されている、または文章を読んでいるとある程度予測された内容であることが必要だということです。これが予測です。

ECでのユーザーエクスペリエンス(UX)「サプライズ」

2つ目のサプライズは、予測していた内容より「良い」方に振ったちょっとした驚きが用意されていると次に進みたくなります。例えば、バナーをクリックしたら、そのバナーから予測されるイメージよりも良いメイン画像が並んでいたらついついその商品の詳細を見てみようと思います。もし、バナーをクリックしたらまったく違うイメージ画像だったり、送料無料!のバナーが大きく表示されていると良いサプライズとは言えないです。上級者になるとこの「良い」を「悪い」方に振る方もいらっしゃいますが、まずは「良い」方の驚きで試してみてください。ちなみに、映画や小説はこのサプライズをうまく使っていますね。ヒットする映画や小説はこのサプライズによる感情の揺さぶり方が非常にうまいです。

ECでのユーザーエクスペリエンス(UX)「ベネフィット」

さて、今回のメインはベネフィットです。ベネフィットとは、大きく分けて「機能的ベネフィット」と「情緒的ベネフィット」に分かれています。

「機能的ベネフィット」はクルマにハンドルが付いているとか、600馬力あるとかです。機能が好きなユーザーに刺さります。例えば、熱狂的なファンが多いAppleユーザーは、実際に見てもいない新製品のiPhoneやApple Watchを購入するのはこの機能的ベネフィットで購入に踏み切っていると言っていいでしょう。一方、日本車購入でよく見かける光景としては、実際に見て乗ってみて、いろいろ確認をしてようやく購入へと進みます。もちろん、壊れたら大クレームです。ところがiPhoneを触っていて、途中で止まってしまっても、見ずに購入したユーザーは特にクレームを言う訳でもありません。どうすれば良いかを自分で調べます。機能的ベネフィットで購入している方の特長と言えます。マーケティング用語で言えば、イノベータとかアーリーアダプターと言われているユーザーグループです。

一方、「情緒的ベネフィット」には2つあります。幸せ系の情緒的ベネフィットと苦痛系の情緒的ベネフィットです。幸せ系のベネフィットの例としては、「ワゴンタイプのクルマで、家族でキャンプに行って遊んで、帰りの道では子どもたちが寝ていて、奥さんが横で笑っている。」と言った内容や「以前のラーメンでは食べた後に団欒はなかったが、このラーメンは食べた後に家族との会話があって団欒がある。」といった幸せ系の内容になっています。

苦痛系の情緒的ベネフィットに代表されるのは保険の営業です。「あなたが死んだら家族はどうなるのですか?」という必殺のキャッチコピーがそれです。苦痛を伝えることで何とかそれを打開したい気持ちが購入へと進んでいきます。

売れる、売れないで言えば、一番売上に効果的なのは「苦痛系の情緒的ベネフィット」、次いで「幸せ系のベネフィット」そして「機能的ベネフィット」となります。これはどんな商品やサービスであっても通じますので、実際に試してみてください。アーリーアダプターからキャズム、アーリーマジョリティのユーザーを動かすのであれば、「幸せ系のベネフィット」、アーリーマジョリティからレイトマジョリティのユーザーを動かしたいのであれば「苦痛系の情緒的ベネフィット」は必須となります。

「ベネフィット」をどう使うか?

では、このベネフィットをどう使えばよいかです。これはページでもメルマガでもブログでもまったく同じだと考えて良いです。たまに、ページやメルマガの内容を変えたほうが良いという方もいらっしゃいますが、お客様が接触するタッチポイントではある程度ルールが有り、統一したほうが一貫性を保つことができます。メーカーのTVCMや雑誌広告などを見ても同じキャッチコピー、同じ画像を使用しています。一貫性を大事にしています。この一貫性が崩れると逆効果になってしまいます。

ページやメルマガでの使い方は、一番上が情緒的ベネフィット、機能的ベネフィット、スペック、商品名、価格、買い物かごまたはURLの順番になります。ワークシートを用意しましたので実際に作成してみてください。ベネフィットを上部に置くか置かないだけで商品の伝わり方がまったく違います。

そして大事なことは、一度作成したコンテンツをアップして、アクセス数や転換率などを見ながら、キーワードやコンテンツの中身を改善していくことです。つまり、あなたが選んだ言葉一つ一つでユーザーの行動を変えることを目指します。ネットショップの店長さんによく伝えるのですが、クラウドソーシングでキレイなページを作る方に依頼しても、最後に山椒というか胡椒をふりかけるのは店長さん自ら行ってくださいと依頼しています。すべてのページを店長がチェックをして修正することはできないかもしれないのですが、売りたい商品や売れている商品をさらに売上アップしたい場合には、集中してそのページの改善を行うことをお薦めします。最後のふりかけはご自分で行います。そうすると生き生きとしたページに生まれ変わります。

実はベネフィットキーワードは自分で考える必要がありません。ベネフィットとは日本語で利益ですが、ここで言うベネフィットは「その商品やサービスを通して得られたモノやコト」になります。ECサイトでのベネフィットとしては、「時間」が最大のメリットだと思います。それ以外であなたのお店で購入したベネフィットは何か?となります。なぜその商品やサービスが良いのか、なぜあなたのお店で購入すると良いのかになります。

このベネフィットを考えると、すぐに「うちの米は美味しいから」とか「当社の商品は非常に優れている」とかになってしまうのですが、そうではなくその商品やサービスを使ったことで何が得られるかになります。つまり、お米で言えば「このお米は旦那や子供が美味しい!って言って食べてくれた!」とか「新しい◯◯を揃えたら気分が最高!店長のおすすめで購入して良かった!」などと商品の先を言わなければなりません。これが無いと単純な価格競争に陥ってしまいます。

もうお気づきかもしれませんが、ベネフィットはお客様の言葉にあります。レビューや口コミに載っていることが多いです。このレビューをチェックするとお客様のうれしかった、楽しかったなどと言ったベネフィットになるキーワードがあります。先程の例はお客様からの言葉をそのまま使っています。

ただ、残念ながらレビューを書きにくい商品や口コミしづらいサービスもあります。この場合にはクローズドのアンケートやメルマガでお客様の声を募集するのも手です。FAXもお薦めです。一般的な商品になるとさらに差別化がしづらくなりますのでレビューを書くこともほとんど無くなります。と言ってもいろんなお店がさまざまな方法でお客様の声を集めています。声を集めれば集めるほど、それがうれしい声であれば有るほど、社員のモチベーションも上がり、自分のページの価値も上がります。よって売上も利益も上がるという2重3重にうれしい状態になります。このため、お客様の声はとても重要だということになります。

ベネフィットキーワードを設置するために、お客様の声を集める。その中で良いものだけを抽出して、ページに当てはめていく。お客様の声を変更せずにそのまま載せるのがさらに良いのです。考える必要があるのは、お客様の声を集める方法だけです。

できれば、お客様ごとにベネフィットを変えてページを作りたいですね。ランディングページをたくさん作ると管理も大変になりますが、せめて重要なユーザーに対しては別で作成してあげたいです。私の例だと、看護婦さん向け、株のトレーダー向け、タクシードライバーの家族向けなども作りました。携帯電話会社がよくやっている学生だけとか、シニア世代向けのスマホとかも同じです。いかにそのユーザーが「ピクっ」と心が動いて、気にしてくれるかです。ベネフィットキーワードでユーザーの心を捉えて、あなたのお店の商品やサービスを受けてもらうようお客様の行動をぜひ変えてみてください。それは3つのポイント、予測とサプライズそしてベネフィットを頭に入れてコンテンツを作成することで可能になります。

ECでのユーザーエクスペリエンス(UX)まとめ

1.予測

2.サプライズ

3.ベネフィット

この3つの要素を、お客様のユーザーエクスペリエンスを考えながら、ページ、サイト全体、カスタマージャーニー、タッチポイントなどを考えていくと良いと私は考えています。

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